老犬の気持ち。
今まで老犬や闘病中の犬達のお世話をしてきました。
3年間働いた保護施設では、
乳腺腫瘍・認知症・心臓病・癌・胃捻転・腎臓病・肝臓病・てんかんなどの病気を患った犬たちのお世話。
1年間働いた犬の幼稚園&ホテルでは、
夜鳴きする老犬とのお泊りや後ろ足が衰えてきた老犬のケア。
実家で一緒に暮らしていた犬達の介護。
長時間シッターで闘病中の犬達のお世話。
犬達の気持ちは充分わかっているつもりでした。
昨年検診で子宮に良性の腫瘍が見つかり、大きいので切除することになり
CT検査・MRI検査・血液検査・触診で何度か病院に通いました。
手術前日入院をした日、
私はどこでも寝れる人ですが
社会化不足の犬はいつもと違う場所で過ごすことを不安に感じるのだろうなあと思いました。
手術前は、ごはんやお水の制限。
麻酔の注射を3回。局部麻酔をしたときは急に心臓がバクバク。(事前に麻酔医がバクバクすることを教えてくれたので不安はありませんでしたが)
約1時間の手術後は、眩暈と吐き気。
ごはんやお水の制限。
麻酔がまだ効いてるので、下半身が動きません。完全に切れるまで5時間くらい掛かりました。
その5時間、後ろ足が不自由になった犬の気持ちになることが出来ました。
翌朝まで点滴と膀胱カテーテルをしていて、ベッドでずっと寝たままです。
元気に退院後、沢山ご飯を食べたい気持ちはあるものの体が受け付けなくて少ししか食べれませんでした。
18歳で亡くなった愛犬マリーは、14歳の時に2回脚の手術をしています。
実際に自分が体験して、手術を受ける犬・脚が不自由な犬達の気持ちを理解することが出来ました。
covid-19の自粛期間中、ほとんど家から出られなかった時に
”長時間お留守番で外に出れない犬の気持ち”を実感したように
上半身は元気なのに、下半身を思うように動かすことが出来ないことの歯がゆい気持ち。
ずっと寝たままでいることが退屈で、どれだけストレスか。
起きたい、自分で何かしたい・動きたい。。。
人はその状況を理解してLINEで友達に気持ちを伝えたり、他で気を逸らすこともできます(私は寝ながらアマゾンプライムで、さまぁず さまぁずを見てやり過ごしました。)が、
犬たちには、理解することも何かで気を紛らわすこともできません。。
体が痛い、起き上がりたい、構ってほしい、お水が飲みたい、おしっこしたけどもう一回したい、ごはんを食べたいなどなど。。。何かを伝えようと吠えたり、立とうと必死にもがいたり。痛みやストレスで鳴いたり。
”老犬のワガママ” で片付けられてしまうことなく、介護される犬たちの気持ちに寄り添い、
犬達とそのご家族のサポートをしていきたいと思っています。
お読みいただき、ありがとうございました。
eriko
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